Hello!! ハリウッド式ベルティング発声法、ボイストレーナーのChicoです!
ロサンゼルスからミックスボイス&ベルティングボイス習得に役立つ情報をお届けします。今日の記事後半に紹介している効果的な練習方法は高音に悩む方必見です!
「地声」VS「裏声」歌唱力が試されるトランジションエリア
さて、今回のBelting Tipは地声と裏声が切り替わるトランジションエリア(換声点)について。
地声をどこまでもひっぱり上げようとしたり、混ざって来る裏声の感覚に逆らったり、急に弱々しい裏声に変わったり、まさに「裏声」VS 「地声」!
数々の戦いが繰り広げられる魔のトランジションエリアですが、皮肉にも多くの曲中のサビはどの曲も大体このトランジションエリアの音で作られているのを知っていますか?
なので、このトランジションを克服すると歌唱が安定し驚くほど上達するのですが、その方法は日本ではまだまだ知られていないようです。
気をつけて!根本解決にならない歌唱方法
さて、地声と裏声が切る変わるトランジションエリア(声換点)では声が一番不安定になるのでたくさんの人が解決方法を探していますよね。
色々な方法がボイストレーニングで教えられたり、インターネットで議論されたりしていますが、インターネット上には為になる情報も、そうでないものも沢山あるので注意が必要。
よくネットで見かけたり、私の生徒さんが「以前こんな風に習いました or 習っています」という情報で代表的なものが以下の3点です。
1. 鼻に掛ける
2. お尻を締めて、お腹で支える
3. 地声エリアのボリュームを落として裏声とのギャップを少なくする
これらの方法ですが、結局どれも表面的なごまかしで根本的な解決になっていないと思いませんか?これでは必ずどこかで限界が訪れて逃げたツケを払う事になってしまいます。
[su_youtube url="https://youtu.be/_NxL6H913uQ"] 参考動画 YouTube: 「トランジションをスムーズに」殆どの人がまだ知らない「地声と裏声を一つに繋げる方法」
まだ日本では一般的に知られていませんが、実はこのトランジションをいとも簡単にそして完璧に克服する方法があります。
それは地声の響きを保つ「ベルト」と裏声の要素を混ぜた「ミックス」、このどちらにも共通するただ一つの発声方法とは、
”リラックス”
喉にかかる余計な力を抜いて完全にリラックスすることです。
「声が裏返ったらどうしよう!」
この不安を解消する為に、声の支えを”力”で補強するか、それとも声が裏返る原因(変な力み)を完全に取り除くか。
どちらの方法が高音への不安を根本的に払拭できるか?もうみなさん分かりますよね!
過去の私もそうでしたが、たくさんの人が高音を出すために間違った方向へ頑張り続けているんです。
課題:今すぐできる「高音脱力」4つのステップ
ここまでのお話に納得できた方はぜひ次の練習方法に進んでみてください。
高い音に差し掛かると「張り上げてしまう」のは思い込みによる無意識の癖が原因のほとんどです。この癖を矯正して、高音に対しての苦手意識や「難しい」という思い込みを取り除いていくことが「ハリウッド式ベルティング発声法」による歌唱上達の第一歩になります。
今日は私のレッスンで行う喉の記憶の書き換え(張り上げなくても高音が出ると体と頭に証明すること)のひとつを紹介します。とても簡単なのに効果は絶大なのでみなさんも試してみてくださいね!
喉の脱力練習方法
1.「高い」「苦手」と思う曲の1フレーズを選ぶ。
2. まず高くないと3回自分に言い聞かせる
3. ため息をついて全身の力を抜く
4. そのまま無意識に近い状態で他人事になって声を出してみる(上手く歌おうとしない)
どうですか?意外と楽に出るでしょ?!
「まだ張り上げてる…」という人は、この練習を何度も何度も繰り返してください。
今日のこの時点の目標は「裏返ってないけど息っぽい声」。この感覚が掴めればPerfect!!
その後地声の響きに持っていく方法は長くなるのでまた今度 : )
お腹で支える力の使い方は、正しい発声が出来た後のこと。
まず最初に身につける事は喉のリラックス。
出来ている様でなかなか出来ない「脱力」が重要です!
トランジションに悩む方へメッセージ
現在プロで歌っている方、これからプロを目指す方は「喉の脱力」をできるだけ早く習得することを強くお勧めします。その理由はみなさんの時間と才能がとてつもなくもったいないから。私も10年以上東京で歌の仕事や活動をし、ハリウッドでもスタジオレコーディングを経験しましたが、あの頃にこの脱力ができていればな…と想いを馳せることが幾度とあります。
是非、ベルティングボイスを習得して自分の才能と可能性を磨き上げてください!