「ボイトレ難民」「ボイトレジプシー」
どこのボイストレーニングに通っても上達や改善が見られず、次々とボイストレーナーを転々とし、結局いつになっても悩みが解決できない。
そんな歌に悩み続ける人たちを指す言葉です。
これは彼らに歌の才能がないわけでも、根気が無いわけでもありません。
それどころか、彼らが一番歌に対して真剣に学びたいと願っている鋭い感性を持った意識の高い若者たちかもしれません。
参考ブログ:異色のボイトレ難民、あなたは音楽の天才かもしれない
「脱!ボイトレ難民」シリーズでは5日間に渡りLA在住の私がシンガーとボイストレーナー、両方の視点から「成功するボイストレーニングの秘訣」を本音で語っていきます。
ほんの少しのポイントを押さえて、今日から難民生活を卒業していきましょう!
それでは何事も最初が肝心。一つ目のポイントを紹介します!
1. 尊敬できるボイストレーナーを選ぶ
「家から近いから」「有名だから」「料金が安いから」など、なんとなくボイストレーナーを選んでいませんか?
「ボイストレーナー選び」の基本中の基本。
その一つ目のポイントは、あなたが先生を「尊敬」「信頼」できるかどうか。
「すごい!」「先生みたいに歌いたい!」「この人に付いていきたい」と思えるかどうかがボイトレ難民を脱出する最初のポイントです。
痩せたい!と意気込むあなたがジムに通い、太ったトレーナーに毎回辛い食事制限を厳しく指導されるとします。心の中では「この人に偉そうに言われたくない」とイライラしますよね?いくら知識があったとしてもそのうちその太ったトレーナーに習うのをやめてしまいます。
ボイストレーニングもダイエットと同じで、楽しい結果ばかりでなく、辛い時期も多々あります。困難に差し掛かった辛い時期に心から尊敬できないトレーナーの言葉は胸に響かず、不安や疑いの気持ちがどんどん大きくなっていくでしょう。
そしてどんなに優秀なボイストレーナーのレッスンであっても止めてしまうのです。
また「先生が好き!」「いい人!」「一緒にいて楽しい」という気持ちは要注意。これでは歌の上達よりもカウンセリング的な時間を優先していることになります。居心地は良く楽しいのですが歌唱面の上達満足できず、結局何年か後にはやめてしまうことが多いのです。
2. あなたの目標に合っていること
ここでボイトレ難民の方に一番多い悩みを紹介します。
ブルーノ マーズ・アデル・クリスティーナ アギレラの様な力強い高音が出せるようになりたい!という目標を持っているのに、
- ヘッドボイス(裏声)系のミックスボイスを頑張って習得している
- 姿勢や呼吸法の練習が長すぎて歌わせてくれない
- 理論的な知識はついたけど歌唱に使えない
- 気合で出せと言われる
- 日本人には外国人の様な声が出せないと教えられている
- 先生が歌って示してくれない(歌えない)
など、ボイトレ難民の98%の方が自分の理想の歌声と違うことを習っていたり、自分の価値観や習いたいスタイルとは違うボイストレーナーを選んでしまっています。
先生の歌唱スタイルとあなたの理想のスタイル、習いたいことが違う。
または、先生が教える事がどうやって自分の習いたい事に繋がるのか将来が見えない。
裏声系のミックスボイスがいつどうやってベルトになるか分からない。
この様な、自分の理想とする目標とボイストレーナーのすれ違いがボイトレ難民・ボイトレジプシーを引き起こす最初の原因となるのです。
自分の理想のボイストレーナー像を描く
まず、あなたの解決したい悩みや達成したい目標はなんでしょうか?
改めて自分の探し求める理想のボイストレーナー像を書き出してみてください。
例えば私なら、
1. 主に学びたい事:発声法・高音開発
2. 理想のボイストレーナーのポイント
- 歌えること
- ミックスボイス・ベルティングボイスはもちろん、発声にほぼ問題がないこと
- 理論立てた説明だけでなくお手本として歌って示せる人
- 自分よりも知識を持っていること
- +雰囲気の良い人(生理的に大丈夫な人)
このようになります。
まずは自分が何をどんな人に学びたいのか、明確にしましょう。
それを踏まえてトレーナーのHPやブログ、先生の写真やプロフィール、レッスン方針、歌唱音源などを参考に、あなたが「この人に会いたい!」と思えるボイストレーナーを選びましょう。
まとめ
いかがでしたか?
先生を尊敬できること。そして自分の目標が達成できるレッスンスタイルを先生が持っていること。これがボイストレーナー選びで最も大事なことです。
まずは自分としっかり向き合って自分の価値観や習得スタイルをみつけることから始めましょう。そうすることであなたにとって最高のボイストレーナーを見るけることができるでしょう!
シリーズ2日目の明日は、辛口注意!変わる人と変われない人の違いについてお話します。
お楽しみに!