ワンボイスマスターコースの感想
第1期生ワンボイスマスターコース(8ヶ月)
34歳女性:ベルティングボイストレーナー
毎日の練習と変わっていく歌声
8ヶ月のワンボイスマスターコースを受けて、まず私は自信がつきました。それまでは諦めたくないとわずかに思いつつも「自分は歌うべきじゃない、選ばれなかった人間なのかも」とずっと感じてました。劣等感のかたまりでした。
ですが、1日も欠かさなかった毎日の個人練習や日記。それによって変わっていく自分の歌声から、少しずつ「昔の自分とは違う!」と感じるようになっていったんです。
難しいと感じる曲がなくなっていった
最初の4ヶ月の「ベルティングコース」では地声も取り戻せたし、後半の「ワンボイスコース」でも自分にはないと思っていた声が開発できて、難しいと感じる曲がなくなっていきました。ものすごく手応えを感じて、今思い返してもぞぞぞーっと鳥肌が立つくらいです。
Chico先生が導いてくれた事もすごく大きいですが、自分が強い意志を持って努力した事の結果だと思います。
ただ、今一つだけ後悔する事は、テクニックとマインドとの鍛え方が、アンバランスだったような気がします。目標が高すぎたのかもしれません。
できるようになった事への感動が小さく「出来るようになったけど、これは通過点でしかないし、私の目標はまだまだ高いところにあるから!」と自分を追い込んでムチばっかりで、アメが少なすぎたなと感じています。
LAボイトレ合宿に参加して
私が今回ロサンゼルスに行こうと思ったのは、私たち日本人が海外のアーティスト達のように歌えないのが、言語やテクニックの問題以前に、「歌」というものの捉え方の違い、本来の人間のあるべき姿の認識の違い(?)みたいなところにあるような気がずっとしてたからです。
いくら今の私が「海外では…」という話をしても、聞いただけの情報を発信してただけじゃ説得力がない。だったら実際に目で見て、肌で触れて、私の目線からの情報を発信して行こうと考えていました。
自分を肯定すること
実際にロサンゼルスの地に足を踏み入れてみて、現地の人たちは本当に、自分に愛情を持っていて、自分を認めていて、だからその分自分以外の人にも愛情を注げる。ハングリー精神や向上心ももちろん持っているけど、土台の部分は自分を肯定する事で成り立っているんだなと、そこが一番強く感じたことです。
ジョンさん(Chico夫)にレイチェル先生、入ったお店のスタッフの人、すれ違う人たち…全ての人がそうでした。
そういうのを自分の中に吸収して帰ろう。この旅はただの観光気分で過ごしたらダメなんだ。修行なんだ。と強く思えば思うほど、どんどん自分を追い詰めていってしまっていました。醜い心を持つ魔女にでもなったような気がしてて、滞在中そんな風にしか感じられない自分が本当に嫌でした。だから、他の3人が羨ましくもありました。
自分の声で、自分の人生を伝えなさい
レイチェル先生が伝えてくれた内容には最初から最後までずっと「自分の声で、自分の人生を伝えなさい」ということが軸にあって、終始その部分がブレずに、しかもそれをさらりと言ってしまうレイチェル先生に、嫉妬心もあったように思います。
でも「なんかもうどうなってもいいや」と、自分の体をガチガチに固めてた鎖を下ろして、出る声のままに歌ってたら涙が止まらなかったです。あんな感じで歌ったのは、もしかしたら生まれて初めてかもしれません。
本当に自分は、常識とか「こうでなきゃ」とか固定概念とか、そういうものに縛られすぎてたんだなと気づきました。それに気づけてからは、体が自然と軽くなっているように感じてます。
今回この経験をさせてくれて、ここまで私を導いてくれたChico先生や、ななさん、まいこさん、ゆうみさん、ジョンさんやレイチェル先生。ロサンゼルスという土地、環境、人々全てに、本当に心から感謝しています。人生のブレイクスルーになりました。ありがとうございます。
飛行機の中で、複雑に絡まった糸を1本1本紐解いて、私なりに言葉にしてみました。ものすごく時間はかかったけど、自分自身と向き合う、大事な時間を過ごせたと思います。
本当にありがとうございました!
*ありがとうございました 現ベルティングボイストレーナー:本川亜矢子